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アルゼンチン 日本向け「サムライ債」償還の和解案公表
2019年1月17日 19時49分

南米のアルゼンチンは、2001年の経済危機で債務不履行を起こした円建ての国債を償還する和解案を公表し、長年に及ぶ債務問題の解決を急ぐ考えを示しました。

これは、アルゼンチン政府が17日、都内で記者会見して明らかにしました。アルゼンチンは1996年から2000年にかけて、日本の投資家向けに円建ての国債「サムライ債」を1900億円余り発行しましたが、その後の経済危機で債務不履行に陥り、今もおよそ19億円分の国債が償還できていません。

これについて、アルゼンチンは元本の150%を投資家に支払う和解案を示し、来月22日都内で債権者集会を開くことを明らかにしました。対象の国債を保有しているのは個人投資家が多いということです。

アルゼンチンは、去年、通貨ペソが急落するなど経済が混乱し、IMF=国際通貨基金から金融支援を受けていますが、長年に及ぶ債務問題を解決して信用を取り戻し、海外からの投資の回復につなげたいねらいです。

記者会見でアルゼンチンのアラン・ベロ−駐日大使は「支払いを延期してご迷惑をかけたが、提案に賛同してくれることを願っている。和解を経て日本からの投資がさらに増えることを期待している」と述べました。