今、あの「ポケベル」が、形を変えて“ある場所”で活躍しているようなんです。

平成の始まりといえば、サッカーJリーグが開幕、また日本人初の女性宇宙飛行士が宇宙へ。
街には“コギャル”と呼ばれる女性の姿…そんな時代に若者を中心にブームになった物にポケットベルがありました。
通称「ポケベル」。「ポケベル」とは無線で呼び出せる小型の受信機で、数字や文字が入力できることでこんな使い方も――

「10 194(いまいくよ)」

しかし、その後はPHSや携帯電話が普及して、利用者は激減します。
もうポケベルを使っている人はいないのでしょうか?通信事業者を訪ねてみると――

東京テレメッセージ株式会社・清野英俊代表「契約者の数を見てみると、まだ1500人くらい存在していまして、おそらく使われているんだろうと」

全国でわずか1500人。契約者のほとんどが、病院関係者だということです。
ポケベルの電波は、遠くまで届けることができ、建物の透過性も優れていて、重宝されるのだとか。そんなポケベルの特徴が進化し、いま、ある分野で活躍しているそうです。

それは、地域に設置される屋外スピーカーの代替機として、いま注目されている住戸の中に置く「戸別受信機」。
でもなぜそれが“ポケベルの電波”に適しているのでしょうか?

清野代表「秘密は文字。文字だからあらゆる無線の中でも、最も受信させることが容易である」

この音声、実は“受信された文字”を読み上げているんです。
素早く受信できるよう容量の小さい“文字のみ”の通信にしていて、文字を受信した後、内蔵の変換ソフトで音声にしているんです。

去年7月に、西日本を襲った豪雨災害では、この機器が役立った地域もあったようです。
約1万4000世帯が暮らす岡山県高梁市では、災害発生の半年前、約1500世帯に配布していました。

高梁市総務部総務課・赤木和久課長「大雨特別警報も発令されていたので、気象情報や避難情報、道路の通行止め情報などを発信しました。
本当に素早く情報が伝わったという声を多くいただいております」

単三電池3本セットすれば、2〜3日は使用可能。もう一度聞き直せるボタンもついています。
現在、全国24の自治体で、すでに導入が開始。今後も18の自治体で導入が予定されています。

http://news.livedoor.com/article/detail/15891991/
2019年1月18日 16時46分 日テレNEWS24

http://image.news.livedoor.com/newsimage/stf/4/3/436d1_1110_20190118-122854-2-0000.jpg

https://www.youtube.com/watch?v=nl4ff52S22g
「ポケベルが鳴らなくて」国武万里