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エドガー賞 候補に北大教授の研究書と広島原爆の作品
2019年1月23日 9時09分

ミステリー小説の分野で世界的権威があるエドガー賞の候補作品が発表され、評論・評伝部門に北海道大学の竹内康浩教授によるアメリカの児童文学の名作「ハックルベリー・フィンの冒険」の研究書が、そして、ペーパーバック・オリジナル部門に日系アメリカ人作家、ナオミ・ヒラハラさんの広島の原爆をモチーフにした作品が選ばれました。

エドガー賞は、ミステリー小説を生んだとされる19世紀の作家、エドガー・アラン・ポーにちなんで創設されたアメリカの文学賞で、22日、ことしの候補作品が発表されました。

このうち、評論・評伝部門には、「ハックルベリー・フィンの冒険」に独自の新たな解釈を加えた北海道大学の竹内康浩教授の「マークX」がノミネートされました。

本の中で、竹内教授は、主人公、ハックルベリー・フィンの父親を殺害した犯人について、さまざまな手がかりをもとに考察を加え、作品の隠された意味を読み解こうとしています。

また、ペーパーバック・オリジナル部門の候補には、日系アメリカ人作家、ナオミ・ヒラハラさんの「ヒロシマ・ボーイ」が選ばれました。

主人公は子どもの頃に広島で被爆し、その後アメリカで暮らすことになった庭師で、故郷の広島に戻ったときに遭遇した少年の殺人事件の謎を解く中で、過去にも向き合うという筋書きです。

受賞作品は4月25日に発表されます。