京都市右京区の桂川の河川敷で22日、京都、大阪、奈良などの各府県で絶滅危惧種に指定されているフクロウ「トラフズク」1羽が、たこ糸が羽に絡まって死んでいるのを住民が見つけた。たこ揚げで使われた糸とみられ、専門家は「ごみの放置は貴重な野生動物の命を奪う」と訴える。

 トラフズクは体長約40センチの中型フクロウで、褐色と黒褐色の模様が特徴。桂川左岸で植物の観察をしていた地元市民団体「桂川クラブ」会長の田子稔さん(71)が22日昼前、右羽にたこ糸が絡まり、柳の木の枝に逆さまにぶら下がって死んでいるトラフズクを発見した。飛べずに衰弱したとみられる。

 京都市動物園によると、同園では2017年の1年間で羽に釣り糸が絡まったり、ネズミ捕り用の粘着シートが付いたりした鳥4羽を救護した。担当者は「ごみを残さないよう注意してほしい」と話す。田子さんは「初めてトラフズクを見たが、こんな形で非常に残念。マナーの向上につながれば」と語った。【大東祐紀】
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