さいたま市大宮区のビルで会社員の金井貴美香さん(22=埼玉県春日部市)が殺害された事件。
同県警に殺人未遂容疑で現行犯逮捕された前橋市職員の鳥山裕哉容疑者(25=同市)は、ピカピカの経歴の持ち主だった。

鳥山容疑者のものとみられるSNSなどによると、前橋市で生まれ育ち、群馬県内一の進学校、県立前橋高を卒業した。
同校OBには、元海軍大将で元首相の鈴木貫太郎をはじめ、元大臣や知事、事務次官、大手企業の社長など政官財界の大物がズラリ。
詩人の萩原朔太郎や、コピーライターの糸井重里氏など文化人も数多く輩出している。

「高校卒業後は浪人して筑波大に進学し、都市の防災などについて研究していたそうです。
今は前橋市役所に徒歩で通える、家賃5万円ほどの利根川近くのマンションに住んでいました」(関係者)

前橋市などによると、昨年4月に入庁。採用試験通過後に、筑波大を中退したという。

「市の道路管理課の技師として、橋の補修や道路舗装などの業務を担当していました」(職員課担当者)

県内一の高校を卒業し、浪人したとはいえ国立大から地元の市役所へ。キャリアとしては申し分ないだろう。

実際、普段の鳥山容疑者は真真面目でおとなしく、勤務態度に特に問題もなく、何かに悩んでいる様子なども感じられなかったという。

事件のあった23日も通常通り出勤し、市役所にいたが、昼食後に「吐き気がする」などと体調不良を訴え、昼1時15分ごろに早退。
その約5時間後の夕方6時ごろ、さいたま市大宮区のビル5階で、金井さんの首などをつかみ、刃渡り約20センチの包丁で切りつけ、死亡させた。

首以外の上半身にも、複数の切り傷があったというから、執拗な殺意を感じさせる。

「出会った経緯は判然としませんが、鳥山容疑者と金井さんは同じ群馬出身で、もともと交際していた。
別々の大学に通っていましたが、昨年、別れ話をめぐってトラブルになり、金井さんと家族は『(鳥山容疑者から)暴力を振るわれた』などと埼玉県警に何度か相談していたといいます。
県警は被害届を出すように言ったそうですが、提出されなかったらしい」(捜査事情通)

どうやら“ストーカー殺人”の線が濃厚だが、4年前の鳥山容疑者のSNSには、こんなことがつづられていた。

〈(浪人中も)川でぼーっとすることが多かったのですが、川の周辺には人間を追い詰める全てのものが排除されていてやっぱりいいなぁと思います〉

〈利根川に行けば心がきれいになったオタクに会えるかもしれませんね〉〈とりあえず4月はじめくらいまでの群馬ニート生活、親以外の人間様に迷惑をかけない範囲でゆっくり自分的に楽しく過ごすつもりです〉

元交際相手を殺害とは、他人に迷惑をかけるどころの話じゃない。

https://news.nifty.com/article/domestic/gendai/12136-172896/