毎日新聞 2019年1月28日 21時52分(最終更新 1月28日 21時54分)

 仙台市宮城野区の仙台うみの杜(もり)水族館で昨年生まれたオウサマペンギンのヒナが「大きすぎる」とソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)を中心に話題を呼んでいる。茶色い毛で覆われた独特の姿に、同館は「今しか見られない姿を見に来て」と呼びかけている。

ペンギンのヒナは昨年8月15日、同館で誕生。性別は不明で、名前はまだない。同館によると、体長は約90センチで成鳥と同じだが、体重が15キロと成鳥の平均約11キロよりも重いという。ヒナの間は体が茶色いふかふかの「幼綿羽(ようめんう)」で覆われており、体の幅が広く見える。

 成鳥のペンギンがせわしなく歩き回る中、ヒナは直立不動。その奇妙な存在感に多くの来館者が足を止めて見入っている。毎月訪れるという「うみの杜ファン」の同市青葉区、小倉萩花(しゅうか)ちゃん(4)は「もふもふしていてかわいかった」と笑顔で話した。

 ヒナは誕生以来、同館で成鳥に交じって暮らしてきたが、1月上旬に「大きくて可愛すぎる」とSNSを中心に話題を呼んだ。多くの種類のペンギンのヒナは、成鳥の羽毛に生え変わる際に必要なエネルギーとして脂肪を蓄えるため、この時期に「大きすぎる」姿になるのは通常の現象という。同館の広報担当者は「オウサマペンギンはペンギンの中でも大型の種類なので、特に目立ったのではないか」と推測する。

 幼綿羽はあと1〜2週間で抜け落ちる見込みで、既に翼の先の部分から抜け始めている。担当者は「今の時期限定の姿を生で見てほしい」と語る。【滝沢一誠】

https://mainichi.jp/articles/20190128/k00/00m/040/281000c
成鳥のオウサマペンギンとたわむれるヒナ(左
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