https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190128/k10011794301000.html?utm_int=news-new_contents_list-items_049

福島第一原発 格納容器の堆積物に触れる調査初実施へ 装置公開
2019年1月28日 17時47分福島第一

福島第一原子力発電所の事故で溶け落ちた核燃料の取り出しに向け、東京電力は来月、2号機で、デブリとみられる堆積物に触れて硬さなどを確認する調査を初めて行う計画で、28日に調査で使われる装置が公開されました。

福島第一原発2号機では去年1月、原子炉を覆う格納容器内部の底の部分に溶け落ちた核燃料と構造物が混じり合った「燃料デブリ」とみられる堆積物が確認され、東京電力は来月、堆積物の硬さなどを確認する調査を行う計画です。

横浜市で28日に公開された調査で使われる装置は、最大15メートルの長さまで伸ばせる棒状のもので、先端部分には、堆積物をつかむトングのような形をした部品や、カメラや放射線を測定する線量計が取り付けられています。

調査では、原子炉の真下のエリアまで装置を入れたうえで、ケーブルで先端部分をつりおろし、堆積物をつかむなどして硬さや動かせるかどうかを調べるということで、デブリとみられる堆積物に直接、触れる調査は初めてです。

装置を開発した東芝エネルギーシステムズの安田年廣担当部長は「調査はデブリの具体的な取り出し方につなげるための重要なステップなので、うまくいくことを期待している」と話していました。

東京電力は、来年度後半には、さらに詳しく調査し、その後、少量のサンプルを取り出す計画です。東京電力は、デブリの本格的な取り出しを2021年から始めるとし、来年3月までにどの号機から取り出すかを決めることにしています。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190128/K10011794301_1901281742_1901281757_01_02.jpg