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 僧衣で運転した福井県内の僧侶に交通反則告知書(青切符)を切ったにもかかわらず、県警が「証拠が不十分」として書類送検しなかったことを受け、
今回、青切符を切られた40代の男性僧侶が1月29日、福井新聞の取材に応じ「知りたいのは、布袍と白衣が大丈夫なのかどうか。
今後どうしたらいいのか明確に示してほしい」と現在の心境を話した。今は腕に手細(てぼそ)(腕カバー)をはめて布袍の袖を入れ、
もんぺを履いて運転しているが、着用に時間がかかり負担が増しているという。

 男性によると2018年9月、法事に向かうため福井市内の県道(通称フェニックス通り)を軽乗用車で走行中、取り締まり中の警察官に停止を指示された。
服装が違反と告げられたが、運転席からは降りておらず、座ったまま窓越しに青切符を切られた。

 今月26日、自宅に県警幹部が来て書類送検を見送るという報告を受けた際、布袍と白衣での運転は今後可能かと確認したところ、
「運転に支障のないようにしていただければ」と返答されたという。
僧衣で運転できるのかは明確でなく「もやもやとした感じはある」と話す。

 布袍は身動きしやすいよう改良され「略装」として浸透しており、全国の僧侶らが県警の取り締まりに異を唱えた。
県道交法施行細則について男性は「例えば『布袍、白衣は除く』と明記するなど、はっきりしてもらえるとありがたい。
細則ができた背景を鑑みながら、細則を変えた方がいいのか議論が深まれば」と話している。

2019年1月30日 午前11時00分