静岡県では昨年から続く少雨の影響で、複数の河川で水が少ない状態が続いている。特に静岡市の安倍川下流域では今年1月、河川の流れが途切れる「瀬切れ」が発生。冬を海で過ごしたアユの稚魚が遡上(そじょう)できず“立ち往生”してしまう懸念がある。

 国土交通省静岡河川事務所によると、安倍川の瀬切れは1月13日、河口から約2・8キロ上流地点で確認された。25日現在、河口から上流まで約7キロにわたり水流が全くなく、川底の石や砂が露出している状態。

 安倍川上流域の1月降水量は24日時点で、平年の約3%と極端に少ない。瀬切れはこれまでもたびたび起きているものの、事務所の担当者は「市民の水利用に影響はほとんどないが、監視を強化して推移を見守りたい」としている。

 安倍川ではアユが2月中旬から遡上を始め、毎年6月に釣りが解禁される。静岡地方気象台は2月前半の降水量を平年並みと予想している。

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河川の流れが途切れる「瀬切れ」が発生した静岡市の安倍川下流域=1月31日