2019/02/05

【小4女児死亡】心愛さんを虐待の家へ戻したのは、オトナの判断 「家へ帰りたい」という女児の手紙がウソとみんな知っていた

千葉県柏児童相談所、2019年2月5日所長会見より

2019年1月に父親の虐待によって死亡した千葉県野田市の栗原心愛さん(10)は、死亡する半年以上前に児童相談所によって虐待による一時保護を解かれ自宅へ帰宅の判断を受けていた。

2018年3月、父親からの虐待によって親類宅へ一時保護の措置を受けていた心愛さんは、親類からこれ以上預かるのは難しいという申し出もあり、2月28日に行われた担当の千葉柏児童相談所の会議で一時保護の必要性なしと判断され、両親の住む自宅へと戻った。

児童相談所の会議では、心愛さんに一見上身体的暴力の痕跡がないこと、学校へ欠かさず通っていること、預かっている親類からこれ以上預かるのは難しいという申し出があったことなどが決定の要因として重視された。その際、心愛さんの服を脱がして身体的暴力の特徴を検査することはしなかった。
また、心愛さんがいつ親類宅から自宅に戻ったのか、児童相談所は把握していない。3月中と推定。

心愛さんが自宅に戻り、早急に家庭訪問の必要があると判断した児童相談所は、3月19日に家庭訪問。
その際、心愛さん本人は親を気にして本心は話せない様子の上に、児童相談所への不信感から途中で泣き出し二階へ退席。
相談所の所員は、親から心愛さん直筆という手紙を見せられた。

そこには「ずっと家族4人で暮らしたかった」という心愛さんの気持ちが綴られていたという。しかし、その手紙を受け取ることもコピーすることも断られた所員は、手書きで写し家庭訪問を終えた。

担当者は、その手紙は「親に書かされたものである」と直感した。そういった事例が多い経験からである。
その認識は、家庭訪問後の児童相談所内の会議でも明らかにされ、児童相談所としての認識となったが、児童相談所からのアクションは特に取られなかった。

その後、児童相談所は学校と連携し、風邪や家族旅行で学校を休むことがあった報告を受け、その後も順調に学校に復帰していたので、1月の長期休暇に特に疑問を持たなかったと、所長は話した。

心愛さんの母親が夫よりDV被害を受けていたことも、児童相談所は女児の話などから認識していたが、本人からの聞き取りも詳しい話は聞けず、野田に引っ越してからは(母へのDVは)なかったという女児の発言もあり、母親の保護能力への疑問も持たなかったようだ。

預かることが難しい親類、一見上の身体的暴力見られなければ自宅にいることが一番いいと判断する児童相談所、定期的に通っていることを至上命題とする学校、機能しなかった保護者、これらが心愛さんをどう救うことができたのか、今後の第三者による検討委員会によって明らかになることを願うばかりである。

みつを

参考
【小4女児死亡】千葉 野田児童相談所会見5ちゃねらー記者によるまとめ
http://asahi.5ch.net/test/read.cgi/newsplus/1549366257/
【ライブ配信中】「千葉・野田の女児死亡 児童相談所が会見」をTBSニュースアプリとTBS NEWSでライブ配信中
http://asahi.5ch.net/test/read.cgi/newsplus/1549357525/