0208名無しさん@1周年
2019/02/09(土) 12:22:56.86ID:Is724SJc0シュペングラーが描き出す没落の様相の中には、次のような記述もある。
経済停滞と人口減少の中で、中国など海外からの観光客が落としていく金に
期待するようになった現代日本人が、思わず目をそむけたくなるような一節である。
人口の減少したアテナイは、外人の観光により、
また(ユダヤ王ヘロデスのような)富裕な外国人の喜捨によって生きていた。
そのアテナイでは、急に成金となったローマの旅行錢民どもが、
ちょうど今日のアメリカ人がシスチーナ食堂を訪れて
わけもわからずにミケランジェロの作品を眺めているように、
ペリクレス時代の芸術品を、何の理解もなく、ぽかんとして眺めた。
観光立国とは、世界史において繰り返されてきた没落の光景なのである。