2019年2月9日 7時0分
日本農業新聞

 豚コレラが発生した長野、岐阜、滋賀の3県の農場で8日、殺処分から消毒までの防疫措置が完了した。愛知県では関連農場も含め8135頭の処理が進む。大阪府では、市街地のため難航していたが737頭の殺処分が始まった。防疫措置の進展と併せて、ウイルスの拡散防止を徹底するため、農水省は5府県に対し、豚の移動を当面、原則自粛するなどの対応を求めている。

 滋賀県は未明に近江八幡市の699頭の処理と、消毒などの防疫措置が完了。長野県も宮田村の2444頭、出荷先のと畜場で陽性が見つかった38頭、岐阜県は恵那市で4333頭の防疫措置を終えた。

 愛知県は午後4時までに、豊田市と田原市の関連農場を合わせて8割の殺処分が終了。大阪府の農場は、近隣に住宅や工場、学校などがあり、海抜が低く土壌から水が出やすいため、埋め立て用地の確保が難航。焼却場までの運搬のめどがたち、殺処分が始まった。愛知の防疫措置は9日にも終了する見込みだ。大阪は15日終了予定。

 5府県に対し、農水省は、豚の移動の原則自粛を要請。出荷する場合でも@同一府県内への移動A移動する豚全頭が検査済みB移動先の農場で21日以上の隔離──を求めている。

 さらに5府県には農場から10キロ圏内の野生イノシシを捕獲し、検査するよう呼び掛けた。
http://news.livedoor.com/lite/article_detail/15996813/