三重県名張市内のコンビニエンスストアの店頭で高額の電子マネーを購入しようとした人に声を掛けるなどして
特殊詐欺被害を未然に防いだとして名張署は13日、コンビニ2店のオーナーと店員に署長感謝状を贈った。

 感謝状を受けたのは、セブンイレブン名張蔵持町原出西店のオーナー冨森雅彦さん(46)とローソン名張夏見店のパート従業員坂本美咲さん(33)。


 冨森さんは、2日に店を訪れた市内の50代女性が30万円分のnanaco(ナナコ)ギフトカードを買おうとしたため、使い道を尋ねた。
「電化製品の購入代。時間がない」とあせる様子を不審に思った冨森さんは、機転を利かせて領収書だけを渡し、女性の車のナンバーを書き留め、
ギフトカードを忘れたことに気づいた女性が店に戻るまでの間に警察に通報。
署によると、女性には有料サイトの利用料支払いを求める携帯メールが届き、知らぬ男から電話でギフトカード購入を指示されていた。


 坂本さんは8日、7万5千円分のアマゾンギフト券を買おうとした奈良県宇陀市の70代男性に声を掛けるとともに、オーナーに知らせて警察に通報。
男性は自宅のパソコン画面がロックし、「セキュリティー解除費用」をギフト券で支払うよう要求されていた。


 冨森さんは「お客の大切な財産を守れて良かった」。坂本さんは「以前に店で詐欺被害を防止したことを聞いていたこともあり、おかしいと思った」と話していた。
署によると、今年は管内での特殊詐欺被害の件数はゼロだが、県内では5件、約2780万円の被害が出ている。
加藤匡署長は「次々と新たな手口が現れる。警察も店に情報を提供し、水際対策に力を入れたい」と話した。
(吉住琢二)

※画像がソースにあります
https://www.asahi.com/articles/ASM2F4G6WM2FONFB008.html
2019年2月14日10時36分 朝日新聞デジタル