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米「NATO主導」明言 加盟各国の懸念打ち消すねらいか
2019年2月15日 7時09分

アメリカのシャナハン国防長官代行はNATO=北大西洋条約機構の国防相会議に初めて出席し、「北アメリカとヨーロッパの安全保障を主導し続ける」と述べ、トランプ政権のNATO離れを心配する加盟国の見方を打ち消そうというねらいがあったものとみられます。

NATOはブリュッセルの本部で14日まで2日間にわたって国防相会議を開き、各国の国防費などについて協議しました。

トランプ大統領は「アメリカの支出が多く、不公平だ」と加盟国を批判し、NATOから離脱する意向を去年、周囲に示していたと伝えられています。このため加盟国の間にはトランプ政権のNATO離れを心配する見方が広がっていました。

会議に初めて出席したアメリカのシャナハン国防長官代行は14日の会議後、会見し「集団防衛の義務は揺るぎないものであり、アメリカは環大西洋の連帯と安全保障を主導し続ける」と明言し、加盟国に広がる懸念を打ち消そうというねらいがあったものとみられます。

一方、NATOのストルテンベルグ事務総長はシャナハン国防長官代行の発言を歓迎し、アメリカを除く加盟国の国防費は2016年から2020年までに合わせて1000億ドル、日本円にして11兆円余り増えるという見通しを示し、各国が国防費を増やそうと努力していると強調しました。

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