https://www.bbc.com/japanese/46888172

「陽気過ぎる」悪魔像、キリスト教徒から批判相次ぐ スペイン
2019/02/19 7時間前

スペイン中部のセゴヴィアで設置が計画されていたサタン(キリスト教の悪魔)の銅像をめぐり、見た目が「陽気すぎる」として批判の声が広がった。

この地域には、美しい娘にだまされたサタンが巨大な水道橋(世界遺産に登録されている橋で、通称「サタンの橋」)を一夜にして造ったという伝説があり、この銅像はその悪魔を記念したもの。

ところが市民たちは、笑顔でスマートフォンでセルフィー(自撮り)をしているサタンの銅像はフレンドリー過ぎると訴えた。
この銅像の制作者はBBCに対し、自身の作品に対する批判の度合いに驚いたと述べた。
市の人口の10%余りにあたる5400人が、銅像の設置取り消しを求める請願書に署名をした。

同請願書は、スマートフォンを手にするなどサタンが「陽気に」表現されていることから、「悪をあがめている」、「カトリック教徒にとって侮辱的」だとしている。

また、サタンは「ひどく不快で卑劣」な存在であり、「この銅像のような悪意のない『温厚な悪魔』のように、思いやりがあり魅力的」であってはならないとしている。
裁判所は、サタンの銅像の見た目がカトリック教徒にとって侮辱的かどうか調査する間、設置を保留するよう命じた。

米紙ニューヨーク・タイムズによると、その後裁判所がカトリック教徒の訴えを退け、銅像の設置が認められた。

オンラインメディアのパンテオンズは、設置から2日後にこの像はカトリック教徒に盗まれたと報じている。同報道によると、数時間後に見つかった銅像は顔の部分が破壊され、幼子イエスの顔にすり替えられていた
(リンク先に続きあり)

設置が延期された伝説の悪魔をモチーフにした銅像
https://ichef.bbci.co.uk/news/410/cpsprodpb/9C67/production/_105193004_dwkkraexgaimtww.jpg
カトリック教徒は、悪魔はフレンドリーに表現されるべきではないと批判している
https://ichef.bbci.co.uk/news/410/cpsprodpb/0027/production/_105193000_dwkkrxwxgaew2tz.jpg