ホンダ、ブラジル二輪車工場に150億円投資
2019年2月20日 9:05
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO41493970Q9A220C1000000/

【ラパス=外山尚之】ホンダは19日、ブラジルの二輪車工場に今後3年間で5億レアル(約150億円)を投じ、生産設備の近代化を進めると発表した。進出から50年近くたっており、老朽化した設備の更新が必要だと判断した。近年低迷が続いていたブラジルの二輪車市場は足元の景気回復で復調傾向にある。投資の再開で生産台数を1.5倍に増やすと同時に、収益性を高める狙いだ。


ブラジル北部マナウスの二輪車工場の生産設備を刷新する。設備の近代化に加え、生産ラインを効率化するための工場内のレイアウト変更も計画する。投資は21年までに完了する予定。ホンダはブラジルで約8割のシェアを持っており、現在の生産台数は年間80万台程度。今回の投資と市場回復により、年120万台程度まで増やす予定だ。

資源価格の下落に伴う不況により、ブラジルの二輪車販売台数は13年から17年までに4割以上減少した。一方、18年は前年比約9%増と、底打ちしたとの見通しが広がっている。サンパウロなどの都市部を中心に、宅配や買い物代行などスマホのアプリを活用したサービスが普及していることも二輪市場に追い風だ。