20日午前、航空自衛隊のF2戦闘機1機が訓練で山口県沖の日本海を飛行中にレーダーから機影が消えて連絡がとれなくなり、防衛省は墜落した可能性があるとみて確認を急いでいます。防衛省によりますと、機体に乗っていた2人が現場付近で発見され、いずれも意識はあるということです。

防衛省によりますと、20日午前9時18分ごろ、航空自衛隊のF2戦闘機1機が訓練で山口県沖の日本海を飛行中にレーダーから機影が消えて連絡が取れなくなりました。機体は福岡県にある航空自衛隊築城基地の所属で、2人が搭乗していました。

防衛省によりますと、乗員2人はレーダーから消えた現場付近の海域で発見され、いずれも意識はあるということです。けがの程度など詳しい状況はわかっていません。

現場海域では油膜などが見られるということで、防衛省は機体が訓練で飛行中に墜落した可能性があるとみて、当時の詳しい状況を調べています。

■岩屋防衛相「不安を与え大変申し訳ない」

岩屋防衛大臣は、衆議院予算委員会で「搭乗員2名は詳細ははっきりしないが生存しているもようだ。部外への影響は現時点で確認されていないが、地元の皆様に大変、不安を与えたことは誠に申し訳ない。今後、原因を究明したうえで再発防止に努めたい」と述べました。

■当時の気象状況

気象庁によりますと、午前9時ごろの山口県の日本海側の天気は曇りで、萩市にある地上の観測点では午前9時と午前10時に、いずれも3メートル前後の風速を観測していました。山口県では海上を中心に風速10メートル前後まで風が強まるおそれがあるとして、強風注意報が発表されていました。

■F2戦闘機とは

F2戦闘機は日本とアメリカが共同開発し、19年前の平成12年から航空自衛隊で運用されています。全長はおよそ15メートル、幅がおよそ11メートルあり、1人乗りと2人乗りのタイプがあります。

F2戦闘機は、福岡県の航空自衛隊築城基地などに配備されていて、去年11月には築城基地に所属する2機が訓練をしていた際に接触し、機体の一部が損傷する事故が起きています。

2019年2月20日 10時46分
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