高松市の私立認可保育所に通っていた幼児の母親が送り迎えを禁止され、市が「不適切だった」として両親に謝罪していたことがわかった。母親以外の送迎は難しく、幼児は退所したという。自治体が待機児童の解消をめざすなか、定員増の要を担う私立施設への対応の難しさが浮き彫りになっている。

 市などによると、幼児は1歳だった2016年4月、この保育所に通うようになった。母親は同年8月、仕事の都合から保育時間の延長について何度か保育所を相談に訪れるうち、「保育士がおびえている」「送迎はご遠慮ください」などと言われたという。母親以外の親族は香川県外で働くなど送迎が難しいため、幼児は同9月に退所した。

 市は母親からの相談を受け、聞き取りを実施。保育所側は「保育時間の延長には応じようとしていた。保育士の追加が必要で、態勢が整う前に預かれなかった」と釈明した。

 だが、市は保育所が母親に十分な説明をしていなかったと判断。大西秀人市長名の文書で、「送迎を禁止するなど、不適切な対応をおわびする。担当課に管理監督を徹底するよう指示した」と両親に謝罪した。

■保育所の裁量どこ…残り:472文字/全文:941文字

2019年2月20日17時36分
朝日新聞デジタル
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