https://mainichi.jp/articles/20190223/k00/00m/040/208000c
 政府は在任期間が歴代最長になっている防衛省制服組トップの河野克俊統合幕僚長(64)を今春で退任させる方向で調整に入った。関係者への取材で判明した。昨年末に約10年の防衛政策の基本方針となる「防衛計画の大綱」が改定されたことなどを受け、一定の区切りと判断した。後任は山崎幸二陸上幕僚長(58)が有力視されている。村川豊海上幕僚長(61)も河野氏と同時に退任する見通し。

 河野氏は2014年10月に海幕長から統幕長に就任し、北朝鮮による弾道ミサイル発射や中国軍の海洋進出への対応、安全保障関連法の制定などに当たった。米軍に豊富な人脈を持ち、安倍晋三首相からの信頼が厚く、62歳で迎える定年が3度延長されていた。統幕長の定年延長は過去1度しかなかった。一方で17年5月、憲法に自衛隊を明記する安倍首相の改憲案について「ありがたい」と発言したことなどが問題となった。