2019年2月25日 10:08
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【ワシントン=河浪武史】トランプ米大統領は24日、中国との貿易交渉で「構造問題などで十分な進展があった」として、3月2日に予定していた中国製品の関税引き上げを延期すると表明した。貿易交渉も延長し、両国の首脳会談で最終合意を目指すとした。両国は貿易戦争の打開へ半歩前進したものの、中国は産業政策の抜本見直しには慎重で、交渉は最終局面での難航も予想される。
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中国が米国製品の大量購入を確約。米政権も中国製品の関税引き上げを猶予することで合意した

米中はワシントンで4日間にわたって閣僚級協議を続けた。中国が米国製品の大量購入などを確約し、米政権も3月2日に予定していた中国製品の関税引き上げも猶予することで合意した。トランプ氏は24日、ツイッターで「知的財産権の保護や技術移転、農業、サービス、通貨など重要な構造問題を巡り、中国との貿易協議で十分な進展があった」と指摘した。

トランプ氏はさらに「交渉が進展すれば中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席と首脳会談を開くつもりだ」とも表明した。両国は首脳会談を3月下旬に開く方向で調整を開始。首脳会談の場所は、米フロリダ州にあるトランプ氏の別荘になる見込みだ。同氏は24日の会合で「1〜2週間で大きなニュースが出るかもしれない」と述べた。