室内荒らされる 金庫を狙ったか

http://www3.nhk.or.jp/lnews/shutoken/20190302/1000026329.html
※NHKローカルニュースは元記事が消えるのが早いので御注意を

東京・江東区のマンションで80歳の女性が手足を縛られて死亡していた事件で、
部屋全体が何かを探すかのように激しく荒らされていたことが捜査関係者への取材でわかりました。
一方、室内の押し入れには金庫が隠されていて、警視庁は、犯人グループが
金庫を狙って押し入ったものの見つけられなかったとみて、ほかに奪われたものがないか調べています。

先月28日、東京・江東区東陽のマンションの部屋で、1人暮らしの加藤邦子さん(80)が、
口や手足を粘着テープなどで縛られて死亡しているのが見つかり、警視庁は、
黒い服にマスク姿の不審な3人組が出入りする姿が防犯カメラに写っていたことから強盗殺人の疑いで捜査しています。

その後の調べで、加藤さんの部屋は全体が何かを探すかのように激しく荒らされていて、
タンスの引き出しは1つ1つ物色されていたことが捜査関係者への取材でわかりました。
一方、寝室の押し入れの奥には、40センチ四方の据え置き型の金庫がカバーをかけて隠されていて、
鍵がかかったままで開けられていなかったことがわかりました。

本棚の引き出しには、現金130万円と現金20万円が別々に置かれていましたが、
こちらにも手をつけず周囲を激しく荒らしているということです。

警視庁は、犯人グループが金庫を狙って押し入ったものの見つけられなかったとみて、
ほかに奪われたものがないか確認しています。

加藤さんはマンションで1人暮らしをしていました。
自宅の間取りは玄関を入ってすぐ左手に4畳半の寝室があり、玄関をまっすぐ進むと
10畳ほどのダイニングキッチン、そして、その先には12畳ほどのリビングがあり、
ベランダとつながっていたということです。

捜査関係者によりますと、寝室の荒らされ方が激しく、押し入れの引き出しが1つ1つ外されていたということです。
押し入れの一番奥には、40センチ四方の据え置き型の金庫が布製のカバーをかけられて
隠されていましたが、鍵はかかったままで開けられていなかったということです。
同じ寝室の本棚の引き出しには、封筒に入った現金130万円と、財布に入った20万円が
それぞれ置かれていたほか、台所の棚には現金およそ2万円やカード類が入った財布が見つかっています。

しかし、現金や財布には手をつけずに、何かを探すかのように部屋全体が物色されているということです。
警視庁は、犯人グループが金庫を狙って押し入ったものの短時間で発見できなかったとみて、
ほかに奪われたものがないか確認を進めています。

東京都内では、振り込め詐欺の手口で家にある現金の額を聞き出す「アポ電」と呼ばれる不審な電話のあと、
高齢者夫婦の住宅に押し入る強盗事件が相次いでいます。
ことし1月11日には、渋谷区初台の高齢者夫婦の住宅に3人組が押し入り、
90代の夫を殴ってけがをさせたうえ、現金2000万円や宝飾品などを奪って逃げました。

この家には、事件の2日前に息子を装って「仕事でトラブルになりお金が必要だ」という趣旨で
家にある現金の額を聞き出す不審な電話がかかっていたということです。
また、先月1日には、渋谷区笹塚の高齢者夫婦の住宅に3人組が押し入り、
80代の夫と70代の妻を結束バンドで縛ったうえ、現金400万円を奪って逃げました。
この家にも、事前に息子を装った男から家に現金が置いてあるかどうかを尋ねる内容の電話があったということです。

警視庁は、家に現金があるか聞き出したうえで手足を縛るなど、手口が似ていることから、
今回の江東区の事件と渋谷の2つの事件との関連を捜査しています。

03/02 11:58