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「アフリカ豚コレラ」の感染を隠蔽 養豚農家90人拘束 中国
2019年3月2日 6時03分

中国で豚の伝染病、「アフリカ豚コレラ」の感染が各地で相次ぐ中、中国の警察は、感染が疑われたにもかかわらず隠蔽するなどしたとして、養豚農家ら90人を拘束したと発表し、これ以上感染が拡大しないよう取り締まりを強化していく方針を示しました。

中国では去年8月以降、感染するとほぼすべてが死ぬ豚の病気、アフリカ豚コレラが全国で相次いで確認されていて、これまでに128か所で発生し、90万頭以上の豚が処分されています。

中国メディアによりますと、中国の警察にあたる公安省は1日、北京で記者会見し、アフリカ豚コレラの対応をめぐり32件の刑事事件を摘発し、養豚農家ら90人を拘束したと発表しました。

このうち湖南省の2つの養豚場は、アフリカ豚コレラの感染が疑われたにもかかわらず、損失を減らすために隠蔽し、合わせて1万3000頭余りの豚を養豚場から搬出したということです。

また河北省では、養豚農家が検疫を行う職員と共謀して証明書を偽造したうえで、豚を出荷するなどしていたということで、公安省は感染拡大を招く違法行為について取り締まりを強化する方針を示しました。

アフリカ豚コレラは、岐阜県などで発生している「豚コレラ」とは別の病気ですが、感染力が強いうえ、ワクチンも開発されておらず、日本の農林水産省は、中国からのウイルスの侵入に警戒を強めています。