https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2019-03-12/PO9IDPSYF01T01?srnd=cojp-v2

ドイツ銀行監査役会メンバー、コメルツ銀との合併構想に反対表明

Steven Arons、Nicholas Comfort
2019年3月13日 2:59 JST
→少なくとも1万人の雇用に影響、将来さらに多くの人員削減に
→合併後の銀行、見込まれた成長達成できない−ドゥシェック氏

ドイツ銀行は国内競合のコメルツ銀行との合併に対して、行内で強硬な抵抗に直面している。両行が合併に向けた動きをとる中で、乗り越えなければならない障害があることを浮き彫りにした。

  ドイツ統一サービス産業労組(Ver.di)幹部で、主要労組代表としてドイツ銀行監査役会メンバーでもあるヤン・ドゥシェック氏は合併に反対を表明。合併が成立すれば数千人の雇用が脅かされるほか、ドイツ金融業界の強化にも役立たないと指摘した。合併協議が水面下で次第に加速する中で、同氏は姿勢を硬化させている。


  2016年から監査役会メンバーを務めるドゥシェック氏は「われわれは合併を拒否する」と電子メールで配布した発表文で言明した。合併後に誕生する統合銀行は外国からの敵対的買収にさらされやすくなり、「ナショナル・チャンピオンを生むことにはならない」と述べた。

  ドゥシェック氏が公に見解を示すのはまれ。同氏はさらに、合併なら「少なくとも1万人の雇用が直接的に脅かされる」とし、「現時点で構想に上っている統合銀行は見込まれた成長を達成できないだろう。このため将来的に恐らく、より多くの人員削減を強いられる」と語った。

原題:Deutsche Bank Supervisory-Board Member Opposes Commerzbank Deal(抜粋)