名士が愛した古都に魅力

一方、10位の鎌倉は鎌倉幕府成立から800余年の歴史を持ち、数多くの文化人、有名人が好んで住んだことでも知られている。
市民に思い出を聞いてみると、「小学生の頃、川端康成さんの邸宅の前でご本人に会った。
『ノーベル賞、おめでとうございます』と言ったら、『お勉強をがんばりなさい』なんて声をかけてもらったっけ」と話す60代の男性や、
「バス停で原節子さんを見かけたことがあります。お年を召されても、ものすごくきれいだった」と振り返る初老の婦人など、文学青年やファンが聞けば、身もだえするようなエピソードが次々と出てきた。

生まれも育ちも鎌倉だという男性に地元の魅力について聞くと、「自然に触れたければ、山でも海でもすぐに行けるところ」と答えが返ってきた。
外国人も含めた観光客の姿が多く目につく駅前から歩いて30分足らずのところには、夏場は海水浴客でにぎわう由比ケ浜(由比ガ浜海水浴場)が広がるだけに説得力は申し分ない

街の様子や時代の移り変わりで変化する「住みたい街」のランキング。来年は神奈川県から、もっと意外なところがランクインするかもしれない