でもカースト制度も古代から不変ではなく、中世〜近世には変動した事がある。
というのも地方を治めるマハラジャだけは最高位のバラモン間の紛争介入出来る権力があったので、マハラジャはカーストの変更や設定許可が出来ると見做された事例があった。
ある下層カースト部族ばかりの集落があったが、下層カースト村でも祭祀はしなくてはいけないので徐々に祭祀専業の家が固定化し
その家はバラモンと自称するようになった。
後にこの下層カーストはマハラジャの信任が厚くなり、自称バラモンも「わが家を正式にバラモンとして認めて欲しい」と訴えた。
最初は他の昔からのバラモンは「アイツラは全員下層カーストの部族なのだからバラモンなど居ない」と容認せず紛争となったが
マハラジャが「あの家の者をバラモンとする」との命令を発して紛争を収めた事で、下層カーストの家が正式にバラモンに昇格してしまったのだ。
他にもイスラムマハラジャの支配下では、イスラム教徒がバラモンらヒンズー教徒より上位扱いになったので
スードラや不可触民がイスラム教に改宗して上位民になったりと結構上下変動はあった。