1946年に創業して以降、日本を牽引する家電メーカーとして確固たるブランドを築いてきたソニーだが、スマートフォン事業では苦境に立たされているようだ。

「Xperia(エクスペリア)」シリーズを展開するソニーは、2015年第4四半期には1530万台のスマートフォンを出荷していたが、2017年末には400万台へと激減。
さらに2018年第4四半期には、わずか190万台の出荷にとどまるなど、業績は下降の一途をたどっている。

世界的にもスマートフォンの出荷台数は減少しているため、市場全体が停滞期に入っているのは事実だ。
しかし韓国メーカーのサムスン電子は、2018年における全世界のスマートフォン出荷台数シェア20.8%でトップを維持している。
また中国メーカーであるファーウェイは年間2億600万台を出荷しており、シェア2位のアップルに肉薄している。

日本が世界一の経済大国であったことを知る世代からすれば、アメリカのアップルに負けるのはともかくとして、
韓国のサムスンや中国のファーウェイの後塵を拝している状況に忸怩たる思いを持つ方も少なくないだろう。
そこで今回は、日本のメーカーがなぜ、韓国や中国のメーカーのスマートフォンに勝てなくなったのか、ケータイ/スマートフォンジャーナリストの石川温氏に解説してもらった。

ソニーだけではなく…日本メーカーのスマホ事業は総じて厳しい状況

まずは、ソニーのスマートフォン事業の苦しい現状と、その原因について伺った。

「ソニーはテレビやデジカメといった分野では非常に好調ですが、唯一、スマートフォン事業に関しては苦戦を強いられているのです。

日本企業としての高い技術力を誇るソニーは本来、ハイエンドスマホでシェアを取っていかなければならないのですが、肝心のスペック面で他社に遅れを取ってしまっているという状況です。
世界的な市場で見れば、韓国のサムスンが圧倒的なスペックの強さを誇っていますし、またファーウェイも力を付けてきている。

さらに、日本ではアップルのiPhoneに人気が集まっているため、ソニーの居場所がないのです」(石川氏)

「日経TRENDY」に編集記者として従事した後、2003年に携帯ジャーナリストとして独立。
現在は、国内キャリアやメーカーだけではなく、アップルなどの海外メーカーも取材している。
著書に『仕事の能率を上げる最強最速のスマホ&パソコン活用術』(朝日新聞出版)、『iPhone5で始まる! スマホ最終戦争』(日本経済新聞出版社)などがある。

ソニーだけではなく、ほかの日本メーカーも軒並み苦戦を強いられている。

「他の国内メーカーは、今ではもう富士通、京セラくらいしかないのですが、富士通は『arrows(アローズ)』や『らくらくスマートフォン』などのシリーズを展開しつつも、
携帯電話事業が分社化されるなど、まずは経営の安定が急務ですし、京セラは『DIGNO(ディグノ)』シリーズや初心者向けスマホを作ってはいるものの、シェアは伸び悩んでいます。
つまり、スマホ市場において、日本メーカーは総じて厳しい状況に置かれているのです」(石川氏)

一方で、日本市場で好調を維持しているのが、「AQUOS(アクオス)」シリーズを展開するシャープだ。

「シャープは2016年に鴻海精密工業(台湾)に買収されているので、厳密にはもう日本メーカーとは言えないのですが、“日本発”のメーカーであることは間違いないので注目をしている方も多いでしょう。
そんなシャープのスマートフォンですが、日本市場に限っては比較的、好調をキープしていると言えます。

シャープはハイエンドモデルも出しているのですが、3万円前後のリーズナブルなスマートフォンもラインナップしており、そこが強みになっています。

https://wezz-y.com/archives/64359
2019.03.16

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