ここ最近はRazerやXiaomi、ASUSなどゲーミングスマートフォン市場への参入が相次いでいますが、その中で任天堂も自社スマートフォンの発売を検討しているとの噂が報じられています。

台湾の電子部品業界情報誌DigiTimesの情報筋によれば、任天堂はXiaomiやVivo、Nubiaと並んで「ゲーミングスマホ市場でのプレゼンスを強化するか、参入を計画している」とのこと。さらには「自社のNintendo Switchと統合できるゲーム用スマートフォンの発売を検討している」という憶測があると報じています。

新たな報道をしたDigiTimesは、台湾の電子部品業界との繋がりが深く、アップルのサプライヤー事情については一定の信ぴょう性があるメディア。先日も現地のPCBメーカーが「次世代iPadデバイス」の大量生産に向けて準備中と報じた数日後に、実際に新型iPad miniやiPad Airが発表されたばかりです。

任天堂まわりの報道に関しても、スイッチ発売前にVR機能を予測していた実績があり、今回もある程度の根拠ある情報と思われます。

DigiTimes記事ではそれ以上の詳細は伝えられていませんが、任天堂の携帯ゲーム機3DSの市場は前年同期比64.5%減という衰退の一途にあり、このカテゴリを埋める新商品を投入する可能性はゼロではないでしょう。

とはいえ、今さら独自OSを開発するのは現実的ではなく、3DSなどゲーム専用の入力デバイスを備えたものをタッチパネル主体のスマホ形態に落とし込んでも遊びにくくなるだけ。すでに同社がゲームアプリを提供しているAndroid OSを、自社スマホに採用するのが最もあり得る選択肢でしょう。

さらにスイッチとゲーム市場での競合を避けるためには、DigiTimesのいう「統合できる」かたち、具体的にはスイッチとゲームデータを同期させてリンクする形に留まりそうです。現時点でも『ポケモン GO』と『ポケットモンスター Let's Go! ピカチュウ・Let's Go! イーブイ』をペアリングしてポケモンを連れ出すことができますが、こうした遊びの発展形となるかもしれません。

スマートフォン情報サイトPhoneArenaは、任天堂の主力製品であるスイッチと競合しない程度の(性能に抑えた)ミッドレンジ機器を予測し、それを低価格で提供できれば他社がハイエンド性能を競い合うゲーミングスマホ戦争に巻き込まれないだろうとコメントしています。

もっとも、これ以前に任天堂は「スマホをゲームボーイにするケース」の特許を出願しています。なんらかのポケモン関連スマホアプリをリリース、それと合わせてポケモン風のスマホケースも発売といった、無難な結末もありえそうです。

https://japanese.engadget.com/2019/03/18/nintendo-switch/