https://jp.reuters.com/article/india-pakistan-crisis-idJPKCN1R00AZ

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2019年3月19日 / 07:53 / 10時間前更新
焦点:2月の印パ対立、一時制御不能の瀬戸際に 米介入で回避
Reuters Staff
[ニューデリー/イスラマバード 17日 ロイター] - カシミール地方の領有権を争うインドとパキスタンの関係は2月末に急速に緊迫化し、一時は制御不能になりかねない状況に陥ったが、米政府の介入でより深刻な衝突は回避された──。ロイターが5人の関係者を取材した結果、2008年以降で東南アジア最悪の軍事的な危機となった今回の事態の全貌が明らかになった。

西側外交筋やインド、パキスタン、米国の政府当局者の話では、今回の対立で、インド側が一時、パキスタンに少なくとも6発のミサイルを発射すると脅し、パキスタンが「3倍返し」を示唆する場面があった。カシミール地方が、核を保有する両国の急激な関係悪化と戦争の引き金になりかねない、世界有数の「火薬庫」のままであることが浮き彫りになった。

幸いにも両国は威嚇だけにとどまり、発射を示唆したミサイルも通常弾頭のみだった。とはいえ、今回の事態は米国や中国、英国の政府関係者を大いにうろたえさせた。

インドとパキスタンの関係が緊迫化したきっかけは、2月26日にインド軍機が実効支配線を越えてパキスタン側のイスラム過激派拠点を空爆し、その翌日に両国戦闘機が交戦したことだった。インド軍機の越境は1971年の第3次印パ戦争以来。

パキスタン機はインド機を撃墜し、パイロットを拘束。数時間後に負傷したパイロットの画像がソーシャルメディアに公開されたことなどから、インド政府の反発が強まった。
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