https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190327/k10011862161000.html

ガザ地区「戦争の間際にある」国連安保理で危機感
2019年3月27日 7時45分

イスラエルとパレスチナ暫定自治区のガザ地区との間の衝突について、国連のムラディノフ事務総長特別代表は「戦争の間際にある」と強いことばで危機感をあらわにしたうえで、双方に挑発をやめるよう訴えました。

国連の安全保障理事会は26日、パレスチナ問題を話し合う定例の会合を開き、この中で国連のムラディノフ事務総長特別代表は「この2日間を見ると、われわれは戦争の間際にある」と述べ、ガザ地区を実効支配するイスラム原理主義組織ハマスがイスラエルに向けて無差別にロケット弾を発射したことをきっかけに、衝突が拡大する懸念が強まっていると報告しました。

また安保理の理事国からも、ハマスによるロケット攻撃を厳しく非難する発言が続き、イスラエルの代表は「ロケットは私の自宅のすぐそばにも着弾した」と述べました。

一方、各国からはイスラエルが占領地で違法に入植地を拡大し、パレスチナの人々の建物を取り壊しているとして、イスラエルに国際法を順守するよう求める発言も相次ぎました。

また、イスラエルが占領するシリア領のゴラン高原について、アメリカのトランプ大統領がイスラエルの主権を認める宣言に署名したことについて、EU加盟国を含む多くの国は「一方的な国境変更は法に基づく国際秩序に反する」などとして反対を表明しました。