兵庫県内の「暴力団勢力」 初の千人割れ

 全国の暴力団の構成員と準構成員を合わせた「暴力団勢力」が、
2018年末時点で前年より約4千人少ない約3万500人となり、
過去最少を更新したことが28日、警察庁の集計で分かった。
山口組、神戸山口組、任侠山口組の3指定暴力団が本拠地を置く
兵庫県でも、約990人(前年比130人減)となり、
初めて千人を割り込んだ。

 全国の団体別勢力は、山口組が9500人と最多。15年に
分裂した神戸山口組が3400人、神戸山口組から派生した
任侠山口組は770人だった。

 一方、県内では、主に阪神間の団体が神戸山口組を結成したため、
神戸山口組が最多の約600人となっており、全国との逆転状態が
続く。山口組は150人で、任侠山口組は130人。構成員数のみで
みると、暴力団対策法が施行された1992年時点の2270人から、
4分の1以下の520人にまで減少した。

 15年の分裂騒動以降、三つどもえの抗争状態が続く3団体のうち、
山口組と神戸山口組の抗争で襲撃などの事件は18年中に全国で
6件発生し、4件が摘発された。10月には、神戸市長田区でも
神戸山口組系組員による発砲事件があった。

 県警組織犯罪対策課によると、暴力団排除の機運向上や取り締まり
強化の成果が出ている一方、摘発を逃れるため暴力団関係者の活動が
潜在化する恐れもあるという。同課は「三つの山口組の分裂状態は
続いており、油断はできない」としている。


神戸新聞NEXT(2019/3/28 13:15)
https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/201903/0012188703.shtml
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