2位は小田急小田原線の41ポイント。
複々線化を踏まえた2018年3月のダイヤ改正によりピーク時の運行本数が3割増加したことで、1本当たりの乗車人数が大きく減った。
3位は京浜東北線の36ポイント。山手線と同じく上野東京ライン開業で上野―御徒町間の混雑率が多く減った。
4位は京成本線の24ポイント。特段の混雑緩和策が取られたのではなく、利用者が少しずつ減少してきたことによるものだ。

混雑率が悪化した路線もある。ワースト1位は横須賀線で、182%から196%へと、14ポイント悪化した。
2007〜2017年度に運行本数を増やして混雑解消を狙ったが、それ以上に利用者が増えている。武蔵小杉への人口流入が混雑増の大きな理由だ。

ワースト2位は中央線各駅停車と東京メトロ丸ノ内線で6ポイントの悪化。
もっとも、中央線各駅停車はそもそも混雑率が高い路線ではないので、あまり気にする必要はないだろう。
丸ノ内線は乗客数はわずかに増えているにもかかわらず、ピーク時間帯の運行本数が1本減っていることが混雑悪化の理由だ。

3つの指標でトップ3入りしたのは…
以上の5つの指標のうち、トップ3に顔を出している路線は、小田急小田原線が運行本数2位、輸送力1位、混雑率改善度2位と3つの指標で上位に位置する。
次いで東武伊勢崎線が運行本数1位、輸送力2位と2つの指標を占めた。
残りの路線は5指標のどれか1つに顔を出しているにすぎず、路線ごとに一長一短があるといえる。もっとも、トップ5まで広げれば、違う結果になるかもしれない。

なお、『週刊東洋経済』2月16日号「最強の通勤電車」では、これら5つの指標に遅れの少なさ、
通勤ライナーの本数を加えた7指標を使って、それぞれの順位ごとに点数を加えて総合ランキングを算出した。そちらもご一読いただければ幸いだ。