>>962の続き
「ディビジョンって、陸軍用語で『師団』という意味ですからねぇ。
何をやろうとしたかがわかるでしょう」(同書・セブンの創業時をよく知る人物)

 結局、このディビジョン=師団構想は過激すぎるといいうことで、実現しなかったが、
それに代わってできた「オペレーション本部」も実質的には師団構想とほとんど同じものだった。
オペレーションというのも、「軍事作戦行動」からきており、できあがったセブンの組織は、
陸上自衛隊のそれと酷似しているという。

〈セブンの「オペレーション本部」の下にある各「ゾーン」は自衛隊の方面隊の位置付けであり、
DO=ディストリクト・オフィス(地区事務所)は各地に展開する部隊に該当しよう。〉

 そして、この組織は今も続いている。OFC、DMの上に取締役クラスのZM、
自衛隊でいうところの方面総監がいて、地域を統括するこのフラットな連隊組織は、
上意下達の指揮がとりやすく、加盟店との紛争時、秘密の漏洩を防ぐことができる。
しかも、現場でトラブルが処理できないときは、取締役クラスの強面ZMが出張ってくるのだという。

 実際、同書には、このZMの圧力によって、自殺に追い込まれたオーナー夫妻のケースも紹介されている。

 さらに、セブンの自衛隊式の組織には、「特殊部隊」というのも存在するという。
この特殊部隊というのは、売上金の送金を拒んだ未送金オーナーを、違法ギリギリの手口で脅しあげ、
売上げを強制的に差し押さえる部隊のことだ。
複数オーナーの証言によると、その挙動や雰囲気はヤクザそのもので、かなり訓練された「プロ集団」だという。