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スペイン 総選挙の運動終了し投票へ 極右政党支持広げる
2019年4月27日 8時54分

スペインでは、28日に投票が行われる総選挙の選挙運動が終了しました。EU=ヨーロッパ連合に懐疑的な立場で、不法移民の即時追放を掲げる新興の極右政党が支持を広げていて、選挙の行方に関心が集まっています。

スペインの総選挙は、投票日の2日前の夜で選挙運動が終了することになっていて、各党の党首は26日、首都マドリードなどで最後の訴えを行いました。

このうち新興の極右政党ボックスは、マドリード中心部の広場で大規模な集会を開きました。

ボックスはEUに懐疑的な立場で、北アフリカなどからの不法移民の即時追放や、北東部カタルーニャ州の独立運動に関わる政党や組織の非合法化を掲げています。

集会で、ボックスのアバスカル党首は「裏切り者の首相を追い出そう。28日は投票に行って、スペインに希望を取り戻そう」と訴えました。

最新の世論調査では、議席をもたないボックスが既存の4政党に続く12%余りの支持を集めていて、選挙結果によっては野党の中道右派の2つの政党と連立政権を組む可能性があると、現地メディアが指摘しています。

集会に参加した女性は「ボックスは想像以上に得票できると思います。私の考えを、いちばん代弁している政党です」と話していました。

スペインで極右政党が政権入りすることになれば、ヨーロッパで存在感を増す極右勢力やEUに懐疑的な政党が勢いづき、ヨーロッパの分断が深まりかねないだけに、選挙の行方に関心が集まっています。