https://diamond.jp/articles/-/200722?display=b
登場から10年あまりで、人々の生活にしっかりと根付いたスマホ。大人が便利に使っている以上、子どもが興味関心を持つのは当たり前だ。しかし親からすれば、スマホには危険がいっぱい。子どもとスマホの付き合い方について頭を悩ませる親も多いだろう。中には、やや極端な考えの親もいるようだ。

■超有害コンテンツが散見されるネット
子どもとネットの距離感はどうあるべきか
現代を生活する人にとってほぼ必須のアイテムとなっているスマホだが、これを子どもに持たせるかどうかは議論の分かれるところであろう。防犯目的で持たせる人は多そうだが、ネットにつながるとなると、LINEいじめや子どもにはふさわしくないコンテンツが閲覧できてしまうリスクも出てくる。

先日、子どもを対象にした「MOMOチャレンジ」なる悪質なイタズラ動画が出回っているとSNSで話題になった。YouTubeなどにアップされている子ども向けのアニメ動画の途中に、急に不気味な人形が出てきて自傷行為や危険な行為を指示し、家族に言いつけたら危害を加える旨を早口で言い終えると、画面が切り替わってまた元の平和なアニメに戻る、といったものである。

筆者もTwitterでMOMOチャレンジへの注意喚起の情報がまわってきた時は憤慨したものだったが、結局このMOMOチャレンジ自体が最初から存在しない、つまりデマだったというオチがついた。

便利な半面、そういった危険なコンテンツと接する可能性を生むそもそもの根源・スマホを子どもに与えるのはいかがなものかというところで、今回は子を持つ親、子を持つ予定の親の話の中から、とりわけ極端な意見をえりすぐって紹介したい。

■「スマホは色々有害」
安心安全がモットーなママ
内閣府が行った調査によると、青少年のスマホ・携帯電話の所有・利用率は年々上がってきており、平成29年度だと、

小学生……55.5%
中学生……66.7%
高校生……97.1%

子どもにスマホ持たせたくない派のAさん(32歳女性)は3歳の息子がスマホに触れることを徹底して許さない。ママ友から「YouTubeとか見せてたらずっと見てるから楽だよ〜」と言われれば、「うちはあんまりスマホ触らせたくないんだよね」と返し、内心ではそれなりに憤慨し、あとで夫に「よそはよそだけど、スマホを触らせるなんてあんな汚らわしいもの!」と愚痴を言う。

「スマホって、子どもにとっては有害なことしかないと思うんです」(Aさん)

そう語るAさんはしっかりスマホユーザーだが、わが子が触るとなると話は違ってくる。彼女の論拠はこうである。

「まず、スマホって不衛生ですよね。『携帯電話はトイレの便器より汚い』なんて話もありますし。うちは乳幼児の時から衛生管理をしっかりやってきているので、今もその延長でやっています」

■徐々に明らかになる深層
風刺の効いた妄想
「スマホからはブルーライトが出ているので、それも悪影響です。目が悪くなるし、体内リズムも乱されるらしいし。使用時間と学力の低下にも相関関係があるそうですよね」

ここまではまだ大丈夫である。

「そういうのって研究でわかっている範囲の事柄なので、まだわかっていない範囲を含めると、本当のところどれほどの影響があるか、絶対的なところはわからないじゃないですか。
主張が段々とオカルトじみてくるが、共感できる部分もある。通信電波が飛び交いまくっている昨今、電波による人体への長期的な影響は、コンタクトレンズなどと同じであと数十年たたないと科学的なデータが取れないのでなんともいえず、でも「まあみんなそれの影響受けてるわけだし、一応世界的にもオッケー出てるし、気にしても無駄でしょ」となんとなく納得して生活することを人々は余儀なくされている。

■約束を守れるなら」
パパの切ない(?)ひとつの願い
ネットやSNSとの向き合い方を実際に学びながら成長していってほしいので、子どものうちから持たせるのはアリだと考えている。しかし、もしスマホを渡す段になったら絶対に守ってほしい約束がある。その約束が守れないならスマホは渡せない」(Bさん)

さて、せっかくなので軽くクイズの時間です。Bさんの「娘に絶対に守ってほしい約束」とはなんでしょうか? ぜひ一緒に考えていただくことで、答えへの興味がより増すことと思う。
正解はBさんの口から発表していただこう。

「『彼氏や男に裸の写真や動画を送ったりしない』。これを必ず守ってほしい。