10月に予定される8%から10%への消費税率の引き上げ。税率が上がる前に、冷蔵庫やエアコンを買い替えてしまおうと考えている東京都民の皆さん、ちょっとお待ちください。

 東京都はCO2削減によるエコな社会の実現と、増税によって冷え込む景気対策などの一環として、省エネ性能の高い家電への買い替えに対し「東京ゼロエミポイント」を付与する事業を、増税直後から独自に実施する予定だ。

 対象となるのは冷蔵庫、エアコン、給湯器の3品目。ポイントの付与は買い替えに限定されるが、例えば冷蔵庫の場合、容積によって、1台当たり最大2万1000円相当のポイント(1ポイント=1円)が付与される。

 手続きは至って簡単。購入時にもらう家電リサイクル券とレシートなどを都の運営事務局に申請し、その後ポイントに応じた商品券と1000円分のLEDの割引券が送られてくる。事業の詳細は、今後発表される予定だ。

 例えば家族4人用400L超の冷蔵庫を20万円で買い換えた場合、消費増税前なら4000円の節約だが、都民なら増税後のポイント還元によって、少なくとも1万2000円分が戻ってくる。

 2009〜11年に全国で実施された今回と同様の「家電エコポイント制度」では、買い替えによる経済波及効果は約5兆円に。東京都の成果次第で追随する自治体も増えそうだ。

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ポイントが付与されるまでの仕組み。レシートと家電リサイクル券以外に必要な証明書などの詳細は今後発表。

東京ゼロエミポイントエアコンなど白物家電の出荷台数は昨年、前年比4.1%増で22年ぶりの高水準に。高価格帯の多機能モデルが人気だ。

取材・文/安藤政弘

ソース
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