ーータワマンで大規模修繕があったという実例はまだ少ないのでしょうか

タワマンが多く建てられ始めたのは、容積率が緩和された2000年頃からで、大規模修繕を実際にしたケースはまだ非常に少ないです。
どのくらいの金額かなど、実際にやってみないとわからない部分も少なくありません。このため、現時点では問題が顕在化していません。

ーー大規模修繕はどれくらいの周期で行うのでしょうか

大規模修繕はおおむね「12年周期」とされます。1度目の大規模修繕はなんとか乗り切ったとしても、2度目の大規模修繕の頃から、
修繕積立金が不足し建物の維持管理が行き届かないなどの問題が生じる恐れがあります。

  
ゆえに、タワマンの未来については悲観的にならざるをえません。維持管理費用が多額にかかり、戸数が多いので意思決定も難しい。
私なら「高く売れるうちに、早めに売ったほうがいい」と考えます。

タワマンを売っている不動産業界の人は、これまで述べたような懸念がわかっているので、自分ではタワマンを買わない人が多いと聞いたことがあります。