タイ拠点詐欺、容疑者の多くは多重債務者か 一軒家で強制、逃亡防止も

 日本へ移送するため、タイの空港に到着した特殊詐欺に関与したとみられる日本人の男ら=24日、バンコク郊外(共同)
 警視庁が詐欺容疑で15人を逮捕した事件は、タイ警察当局が集団で生活する不審な日本人の一軒家を急襲した結果、日本国内を狙った特殊詐欺のアジトと判明するという異例の経過をたどった。振り込め詐欺の海外拠点の摘発は極めてまれで、警視庁は全容解明に向け、国内からの指示態勢など背後関係についても捜査を進める。15人の多くは多重債務者だったとみられ、半ば強制的に違法労働に従事していた可能性が浮上している。

 タイ中部のリゾート地として知られるパタヤ。15人は外国人が多く訪れるビーチから約5キロ離れた富裕層向け住宅街の一軒家で、共同生活を送っていた。男らはひそかに、日本国内に電話をかけ続けていた。

 発覚の端緒は、一軒家の大家からタイ警察への通報だった。「約2カ月前から日本人に貸している住宅に多数の電話が設置されている」。タイ警察は3月、一軒家に踏み込み、振り込め詐欺の手順マニュアルやIP電話機、パソコンなどを押収。詐欺拠点として稼働していた実態が初めて浮上した。

 だましの電話をかける「かけ子」グループのメンバーとされる15人だが、多くは多重債務者だったとの情報がある。関係者は「借金の返済ができず、タイに飛ばされたようだ」と明かす。

15人のうち、12人の本籍地は九州・沖縄で、九州に軸足を置いて生活する中で借金を重ね、暴力団関係者から取り立てを受けていたとされる。拠点には食糧が備蓄されていたほか、貴重品は一部メンバーのみが開けられる金庫に入れられており、逃亡を防止する措置が取られていたようだ。

 警察当局の摘発強化を受け、拠点を海外に移す振り込め詐欺グループの存在は10年ほど前から確認され始めた。関係者によると、かけ子を現地に派遣するため、暴力団関係者のネットワークを活用することもあるというが、今回のように摘発に至るケースはまれだ。


 警視庁は15人のグループ内での役割や渡航の経緯について捜査するとともに、一軒家の賃料や電話機、パソコンといった機器調達など拠点の設営費用を負担し、現地に指示を出していた背景組織があるとみて実態解明を進める。

日本へ移送するため、タイの空港に到着した特殊詐欺に関与したとみられる日本人の男ら=24日、バンコク郊外(共同)
https://www.sankei.com/images/news/190524/afr1905240053-p1.jpg
https://www.sankei.com/smp/affairs/news/190524/afr1905240053-s1.html
2019.5.24 23:09  産経新聞


15人中7人が黙秘、2人が容疑認める タイの邦人振り込め詐欺団 警視庁

 タイを拠点に活動していた振り込め詐欺グループのメンバー15人が警視庁捜査2課に詐欺容疑で逮捕された事件で、調べに対し、住所不定で職業不詳、半田新九郎容疑者(37)ら7人が黙秘し、2人が容疑を認めていることが、同課への取材で分かった。6人が「今は思い出せない」「詐欺をしていたとは全く知らない」などと容疑を否認しているという。

 同課は24日、15人をタイから航空機2便に分けて日本に移送し、日本の法律が適用される自国の機内で逮捕状を執行した。同課は今年1〜3月に全国で80件、総額計7千万円以上の被害を確認している。

 逮捕容疑は3月29日、福井市に住む自営業の50代女性の携帯電話に、大手IT企業の職員を装い、インターネットの有料サイトで料金が未納となっているという嘘のメールを送信。メールを見て電話をかけてきた女性から30万円相当の電子マネーをだまし取ったとしている。

タイから日本に移送され、羽田空港に到着した詐欺グループの容疑者ら=24日午後、羽田空港(川口良介撮影、一部画像処理しています)
https://www.sankei.com/images/news/190525/afr1905250003-p1.jpg
https://www.sankei.com/affairs/news/190525/afr1905250003-n1.html
2019.5.25 00:42  産経新聞

※ソース2つです。

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