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「異常な暑さなのに、日焼け止めを塗るのは駄目と先生に言われた」。福岡市の中学生から気になる声が特命取材班に寄せられた。
九州の小中学校は運動会シーズン真っ盛りで、懸命に練習に励む子どもたちの姿を見かける。学校での日焼け止め使用はルール違反なのか。

生徒は「先生たちは長袖やサングラスなどで完全防備をしているのに」と嘆く。
取材に校長は「『原則として日焼け止めは家庭で塗ってくる』と校則に定めている。日焼け止めを持ち込み、学校内で塗っていたことを注意した」と説明。
不十分なら必要に応じて個別に相談するよう生徒に呼び掛けており、塗ってはいけないわけではないとした。

熊本市の40代女性からは「子どもが通う中学では日焼け止めを使うのに許可願がいる」との情報も寄せられた。
配られたプリントは許可を求める理由を書き、保護者が押印して提出するよう求めていた。安全上、生徒が持ってきた日焼け止めクリームは
保健室に保管し、必要な生徒は休み時間に保健室で塗るという。学校は取材に「人数や健康状態を把握するためで許可をしないわけではない」と説明。
女性は「自己管理すれば済む問題。プリントの作成、集約作業が教員の働き方改革にも逆行している」と釈然としない様子だった。

      ■

教育委員会はどう指導しているのか。九州7県と福岡、北九州、熊本の3政令市に聞いたところ、
学校の裁量に任せており、日焼け止めの使用を禁じているところはなかった。

文部科学省は2015年、体育活動中の紫外線対策についての事務連絡を各教委などに出した。
環境省のマニュアルに基づき、正しい知識を持ち適切な指導を行うよう求めている。
マニュアルは日焼け止めについて「子供も上手に使うのが効果的」とあった。福岡県教委や熊本県教委は
マニュアルを踏まえた指導を求める通知を出しており、同県教委は「利用促進を呼び掛けている」とした。

鹿児島県教委は「日焼けがパフォーマンスの低下につながるという考え方もある。
日焼け止めを付けてはいけないというルールは県内では聞いたことがない」。大分県教委は
「子どもたちの体質や疾病にも関わる問題であり、細やかな対応が求められる」とした。

日本小児皮膚科学会は日本臨床皮膚科医会との統一見解として「紫外線対策は美容目的だけではない」と、
曇りの日も含めて対策の必要性を強調。紫外線は午前10時から午後2時が強くなり、1年の中では4月から9月が強いとして、
「運動会など、長時間紫外線を浴びる行事は春より秋が良い」と提言。(1)SPF(紫外線B波を防ぐ数値)15以上
(2)無香料・無着色−の日焼け止めクリームを上手に使うことを呼び掛けている。

また、汗で流れることもあるため「2、3時間ごとに重ね塗りするとより効果的」とする。
重ね塗りの必要性は環境省のマニュアルも言及していた。

先の校長にこの点を問うと「個別に生徒と相談の上で対応する。日焼け止めを買えない家庭もあるなど、いろんな観点の配慮も必要になる」と述べた。

日焼け止めの使用を巡っては、特に水泳の授業でプールの水が汚れるという理由で禁止する学校も存在した。
同学会は「汚れないことは複数の実証実験で明らかになっている」と指摘。「必要なときは使用を許可しましょう」と呼び掛けている。

福岡管区気象台によると、九州地方は紫外線が非常に強い状態が続いており、「曇りでも晴れ間が見えるときは紫外線対策が必要」としている。


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1が建った時刻:2019/05/31(金) 10:31:27.12