潜水艇型の海中ロボットで測量した海底の地形図の正確さを競う国際レースの決勝で、日本財団が出資し、海上保安庁職員も参加した国際チームが優勝した。主催した米Xプライズ財団が5月31日(日本時間6月1日)、モナコであった表彰式で発表した。準優勝は、日本の研究機関や企業でつくる「チームKUROSHIO(クロシオ)」。それぞれ賞金約4億4千万円と約1億1千万円を獲得した。
両チームは2017年、19チームによる予選を通過。ギリシャ沖で昨年あった決勝で米独、スイスなどのチームと水深1千メートル以深の海底を測量し、地形図の広さと正確さを競った。

 優勝した国際チームは、14カ国が参加し、海上保安庁職員の住吉昌直さんは測量データの処理を担当していた。クロシオは海洋研究開発機構や東京大、民間企業などのチーム。朝日新聞社のクラウドファンディング「A−port」で750万円を募って決勝に挑んでいた。レースで培った技術を安価な資源探査などにつなげたい考えだ。

 Xプライズ財団は、1995年に設立された米国の非営利組織。日本のチーム「HAKUTO」が参加した民間による月探査レースなど、世界規模のレースを主催している。(杉本崇)
朝日新聞社

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