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天皇、皇后両陛下をお迎えし、2日に愛知県尾張旭市で開かれた全国植樹祭。

即位後初の地方行事で、天皇陛下は国民に敬語を使い、一緒に緑化活動を推進するよう
呼びかけるなど国民目線のお言葉を述べられた。

お言葉の冒頭、陛下は「皆さんとご一緒に植樹を行うことを喜ばしく思います」とあいさつされた。

世界的な環境問題に関心を寄せる陛下は、健全な森林が地球温暖化防止などの役割を
果たしていることに触れ、「私たちに様々な恩恵をもたらしてくれる国民共通の財産」と強調。
植樹などを通して森林を造ることは「私たちに課せられた大切な使命」と述べられた。

続いて皇后さまとともに計6種類の苗木を植え、クワで丁寧に土をかけられた。
皇后さまは介添えをした地元の中学生に「元気に育つといいですね」と声をかけられたという。

その後、両陛下は岡崎市の「三河青い鳥医療療育センター」を訪れ、肢体不自由児らが切り絵や
車いすダンスに取り組む様子を見学。「よくできましたね」などと笑顔で声をかけられた。

両陛下は2日夜、空路で帰京された。2日間の訪問中、沿道には切れ目のないほど歓迎の列ができた。

近代天皇制に詳しい瀬畑源・成城大非常勤講師の話「天皇陛下が『皆さんとご一緒に』と国民に敬語を
使われたことに驚いた。陛下はこうした丁寧な表現を皇太子時代から使われているが、天皇の言葉としては
過去にはなかったのではないか。陛下は、国民の中に分け入るという考えを示されており、今回のお言葉も
国民の目線に立つという意識の強さを感じさせた」