2019年6月15日 11時20分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190615/k10011953601000.html
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中東のホルムズ海峡付近で2隻のタンカーが攻撃を受けた事件をめぐり、イランの関与を主張するアメリカのシャナハン国防長官代行は「国際的な合意を形成する」と述べ、イランの責任を国際社会に訴えるために証拠をさらに公開していく考えを示しました。

中東のホルムズ海峡付近のオマーン湾を航行していた2隻のタンカーが攻撃された事件について、アメリカはイランが行ったものだと非難し、その証拠としてイランの「革命防衛隊」がこのうち1隻の船体から不発の爆弾を取り外す様子をとらえたとする映像を公開しました。

アメリカのシャナハン国防長官代行は14日、国防総省で記者団に対し、原油輸送の大動脈となっているホルムズ海峡の重要性を指摘したうえで「私とボルトン大統領補佐官、そしてポンペイオ国務長官は、この問題に対する国際的な合意を形成することに力を入れる」と述べ、政権として、イランの責任を国際社会に訴える考えを示しました。

そして合意の形成に向けて「さらに情報の機密を解除し、多くの情報を共有したい」と述べ、爆弾に関する情報など証拠をさらに公開していく考えを示しました。

一方、国防総省当局者はNHKの取材に対し、攻撃を受けたノルウェーのタンカー「フロント・アルタイル」を運航会社のタグボートがえい航しようとするのをイランの複数の艦艇が妨害しているとも主張しています。

イランを追及する姿勢を強めるアメリカと、責任を全面的に否定するイランとの対立が深まっています。