大阪府吹田市の交番敷地内での拳銃強奪事件で、現場近くに居合わせたサービス業の男性経営者(43)が16日、日刊スポーツの取材に応じ、
「うおぉ〜、うおぉ〜という雄たけびを2度、聞いた」と証言した。

事件発生の午前5時40分ごろ、男性は阪急千里線千里山駅の東改札口にいた。西改札口に隣接する「千里山交番」と反対側の改札口となる。
切符を購入しようしていた男性の耳に届いたのは「うおぉ〜」という叫び声だった。「初めは酔っぱらいが叫んでいるのかと…」。その数秒後、
再び「うおぉ〜、うおぉ〜」。「すごい雄たけびだった。すぐに異様な事態が起こっていると思った」。つぎの瞬間、西改札口の外から十数人の乗客が
ホームになだれ込み、口々に駅員に「警察官が…。早く110番」と叫んだという。異様な雰囲気に男性の身体はこわばり、しばらくその場に
立ちつくした。

我に返ったのはパトカーのサイレンだった。男性の記憶では事件発生から数分後に1台目のパトカーが到着。数分のうちに数台のパトカーが到着。
午前6時すぎには捜査車両も含め20台以上がサイレンを鳴らしながら現場周辺の住宅街を回り、警戒を呼びかけた。

犯人の逃走手段、経路は不明だが、男性によると「乗客が駆け込んできた直後に梅田方面への電車が来た。ホームに犯人らしき男はいなかった」と
電車での逃走を否定した。一方で「あれだけの捜査車両の中を徒歩で逃げるのは難しいのでは」と話した。

現場近くに住む男性(86)は「先日、交番に落とし物を届けたときにお世話になった若い警察官かもしれない。こんな静かな住宅街で、
こんな事件が起きるなんて…。拳銃が使われないうちに捕まえてほしい」と話した。【松浦隆司】

日刊スポーツ
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