大阪府内の量販店にあるコインロッカーを開けた瞬間、捜査員たちは目を疑ったという。ロッカーの中から火薬が入った発煙筒51本、約5キロのクギ、ガスボンベ、時計、乾電池、そして「テロリスト ハンドブック」というタイトルの爆弾の製造手順が記された英文マニュアルが見つかった――。

日産九州に1億円要求し逮捕 43歳元社員“爆破予告男”の素性

 元カノが住んでいたマンションを爆破すると予告し、警察官を出動させたとして、兵庫県警西宮署は17日、偽計業務妨害の疑いで住所不定、無職の門田渉容疑者(32)を逮捕した。

 門田容疑者は2017年6月、40代の女性Aさんと交際を始め、その後、別れたり、またくっついたりしながら関係が続いていた。しかし18年11月、Aさんから別れを切り出されると、脅迫文や復縁を迫るメールや郵便物を送り付け、ストーカー行為を繰り返した。怖くなったAさんは警察に相談し、19年1月18日、門田容疑者はストーカー規制法違反と脅迫の容疑で逮捕され、翌2月、罰金20万円の処分と禁止命令が出た。

 それから約1カ月ほど経った4月1日午後11時45分ごろ、西宮市役所のホームページに「〇〇マンションを爆破する」という旨の投稿があった。

「すでにAさんは身の危険を感じてよそに越しとったんやが、門田容疑者はまだそこに住んどると思いこんどったんやろ。『これはアイツの仕業や』とピンときたもんやから、5日に禁止命令違反で逮捕したんや。所持品を確認したところ、コインロッカーの鍵を持っとったもんやから、『コレ、どこの鍵や』って聞いたんやが、口を割れへん。そんでウチの方で調べを進めたら、府内の量販店のロッカーいうことが分かり、開けたんや。製造の段階までいっとったかどうかはこれからの捜査やが、本気で準備しとったことは間違いないわな。ごっつい火薬の量やったからな」(捜査事情通)

 材料の入手ルートや調達資金、爆弾製造の知識があったか、なぜ市役所に爆破予告のメールを送ったかなどは、今後の調べになるという。

「爆破予告があった次の日、署員がマンションに駆け付けたんやが、現場からは爆発物は何も見つからんかった。門田容疑者は住まいを転々としとって家があれへんから、ガサもできてへん。出身は神戸やけど、直近まで大阪でブラブラしとったようや。そんで大阪府内のロッカーに爆発物を隠しとったようや」(前出の捜査事情通)
 
禁止命令が出たにもかかわらずストーカー行為を続け、爆弾まで製造しようとしていたとは、Aさんでなくともゾッとする。

2019年6月21日 9時26分
日刊ゲンダイDIGITAL
https://news.livedoor.com/article/detail/16653739/

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