今回の香港での大規模デモを自分のことのように注目しているのが台湾。ご存じの通り、欧米や日本などの多くの国は台湾を中国の一つの「地域」とし、正式な国家承認をしていません。台湾は第二次大戦後、共産党の毛沢東に追われた国民党の蒋介石が中国大陸から移り、独立政府を宣言したのが始まりです。中国化の波に抵抗する香港の戦いは台湾にとっても他人事ではありません。番組AD・トンちゃんもそう語ります。中国と深い関係を持ちながらもそれぞれの文化も異なるのです。
 そこで、もしも中国・香港・台湾出身者たちが座談会を開いたらどうなるのか。ということで今回、東京マンダリンアワード事務局さん協力のもと、餃子パーティーという名目でそれぞれ集まって頂きました。参加してくれたのは中国出身のリンさんとシンさん。香港出身のルイーズさんと林(リン)さん。台湾出身のリさんと、夏鈴(カリン)さん。そして、オブザーバー参加の三谷紬アナウンサーと番組AD・トンちゃん。皆さんにきょうは餃子パーティーだと伝えると、いきなり本場・中国出身のシンさんが…。
 中国・シンさん:「餃子よりワンタン食べている」
 中国・リンさん:「そうですよね。私もワンタン、よく作ります」
 のっけから餃子は却下。 さらに。
 香港・ルイーズさん:「必ずエビが入る。エビが入っているのがワンタン」
 香港・林さん:「肉が入っているのはワンタンじゃない。香港人にとっては」
 ワンタンの定義も違うようです。でも、せっかく用意したので。
 中国・リンさん:「余らせることが一つの文化。裕福。お客様が食べきれないくらい」
 余らせるのが文化だという中国の礼儀に対して、香港と台湾が反論します。
 香港・ルイーズさん:「食べきれない方が嫌い」
 台湾・リさん:「全部、食べた方が失礼ではないと思う」
 さらに、食べ方でも香港は独特。効率を優先するそうです。
 香港・林さん:「ほぼ全部、丼」
 香港・ルイーズさん:「餃子とかを頼んだら(丼の)上にのってます」
 香港・林さん:「効率優先」
 テーブルの餃子には手を付けずにトークは大学受験の話題に。ここでも違いが。
 香港・林さん:「大学の入学試験はめっちゃ厳しい。大学に入れる人数は約1万6000人。受験生は約7万人。だから、ここ(日本)に来ました」
 中国・リンさん:「人生で唯一、自殺を考えたのが受験の時。大体、一人っ子世代なので、“良い大学に入って良い就職を”という時代」
 番組AD・トンちゃん:「台湾は逆に何もしてない感じ」
 台湾・夏鈴さん:「大学が多すぎて密度が世界一。何もしなくてもちゃんと大学に入れる」
 中国では、この学歴が結婚に直結してくるそうで…。
 中国・シンさん:「お見合いの時に学歴が必ず見る」
 中国・リンさん:「大学を出てないのはまず論外」
 しかし、香港の結婚の条件は違うそうで…。
 香港・林さん:「第一声が“マンション持っていますか?”」
 香港・ルイーズさん:「マンションを持っていないなら、どうやってあなたと生活できるのか?マンションを買えないと(結婚候補から)落ちます」
 では台湾は。
 台湾・リさん:「どうしても結婚したい(なら結婚する)人が増えている」
 最後にそれぞれのクレームがないかと尋ねたところ…。口を開いたのは中国のリンさん。香港にクレームがあるとのこと。
 中国・リンさん:「特に香港のタクシー。あのサービスの悪さは何なんだ!」
 香港・林さん:「すぐ出発します」
 中国・リンさん:「香港人に対しても(態度は)同じ?」
 香港・林さん:「香港人に対しても(態度は)同じです!」
 香港・ルイーズさん:「しょうがないです。香港、効率、効率優先」
 中国・リンさん:「台湾の方がホテルまでとかタクシーが親切。サービスが日本以上」
 なかなか餃子には手を付けてくれない座談会となりました。

All Nippon NewsNetwork(ANN)
6/23(日) 16:15
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