かんぽ、局員に厳しい階級制 「50代で星1、みじめ」
2019年7月3日05時00分
https://www.asahi.com/articles/ASM7256K4M72ULFA026.html?iref=comtop_8_02


 かんぽ生命が顧客に不利益な保険を売った問題で、販売を担う日本郵便が支社ごとに独自の評価制度を設け、郵便局員に契約獲得を競わせていることがわかった。東京支社の場合、「かんぽマイスター制度」と呼び、販売実績に応じて星1〜5に区分。上位の人は旅行に招待され、下位の人は「成長期待社員」として研修受講を求められる。

 かんぽの保険を巡っては、販売現場の局員から過剰なノルマに不満が出ている。販売実績で報酬や処遇が異なるため、局員は高い保険料の契約獲得を優先させて、顧客に不利な乗り換えが広がった恐れもある。
 複数の郵便局関係者によると、東京都内の局では2018年度にマイスター制度が導入された。新規獲得した月々の保険料に応じ、局員を5段階で分類。月平均27万円以上なら最高位の五つ星。27万〜20万円は四つ星、20万〜15万円は三つ星、15万〜10万円は二つ星などと区分され、10万円以下は最低の一つ星となる。
 星4〜5だと旅行やパーティーに招かれる。一方で、星1〜2は「成長期待社員」と呼ばれ、「未加入・青年層の開拓の仕方」といった営業手法などに関する研修受講を求められる。週2日は指定地域で飛び込み営業し、面談相手に礼状を書くことも求められる。
 星の評価は年齢や役職に関係なく、「成績が悪いと50代後半でも『成長期待』とされ、みじめな思いをする」(郵便局関係者)。同様の制度は、北海道・北陸・近畿・九州などほかのエリアにもあるという。

 厳しい管理の背景には、かんぽ…

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