都内で行われた演説で熱弁する山本太郎代表
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 山本太郎代表(44)率いる「れいわ新選組」が、第25回参院選(21日投開票)にセオリー無視とも言える異例の選挙戦術で臨んでいる。特徴は「特殊な候補者選び」と「代表自身の落選上等の選挙戦術」だ。車椅子かつ介助が必要な重度障害者を2人擁立するなど「社会問題の当事者」を数多く起用。山本氏自身は、6年前に当選した東京選挙区の地盤を捨てて比例で出馬した。現有1議席からの党勢拡大を狙う、山本氏とれいわの戦略に迫った。(樋口 智城)

 4日の公示日、都内で第一声を上げた山本代表のシャウトが響き渡った。「今はインディーズだけど、メジャーになれるはず。この選挙はそのスタートだ!」

 候補者は山本氏を含め10人。代表自身が「“ややこしい”メンバーでしょ? 国会で見たくなるでしょ?」と胸を張るほど濃いメンツがそろった。「濃い」とはキャラのことではない。日本の抱える諸問題への関わりの濃さ、だ。

 重度障害者の木村英子氏(54)は、生後8か月の事故が原因で脳性まひを患い、現在は首から上と右手が少ししか動かない。「施設から出た重い障害者は社会から隔絶される」「社会に出て、介護保障運動をしなければ生きていけないと知った」―。理路整然と訴える言葉には重みがある。市民団体代表として厚生労働省と交渉を繰り返し、国会にも呼ばれた経験がある。三井義文氏(62)はコンビニオーナーのブラック化問題、渡辺照子氏(60)は「派遣切り」を経験した。

 れいわの候補者選びは、既存政党が昭和・平成と行ってきた、高い知名度を生かした浮動票狙いの、いわゆる「タレント候補」とは真逆だ。ほとんどが「当事者」かつ「問題に長年、取り組んできたスペシャリスト」。れいわが唱える「市民運動を政治につなげる」理念に合致した。

 知名度頼みの「タレント候補」は、初出馬時は演説すらままならないことが多いのに対し、れいわの候補者は多くの人に訴えた経験を持つ。そのために全員、演説上手で、強烈なインパクトを与える。消費増税へ反対の立場を取るなど似た政策も多い立憲民主党関係者からは「支持層の一部が向こうに流れている…」と危惧の声も上がる。

 ◆得票率2%以上、政治団体から政党目指す

 今回、れいわは候補者10人のうち9人を比例で、残る1人を東京選挙区に擁立した。山本氏は6年前に東京選挙区でブームを起こして議席を獲得したが、今回は「安定の東京」を捨てて比例に回った。これも異例に見えるが、現在は政治団体扱いの「れいわ」が政党要件を満たすための戦略だ。

 公選法では、政党になるには5人以上の国会議員が在籍するか、国政選挙で全国を通じた得票率が比例で2%以上が条件だ。山本氏は「4月に設立したれいわ新選組は、世間に浸透していない。浸透しているのは『山本太郎』だけだった。前回は私一人の戦いだったが、今回はもう一つ前に進めないといけない。5議席以上と2%以上、両方狙う」と宣言。自身の当選より、比例で自身の集票力を生かす選択をしたと説明した。

 「特定枠」に さらに、木村氏ら重度障害者の2候補を、党内で優先的に当選となる比例の「特定枠」に入れたことで、山本氏の比例順位はその下。前回2016年の参院選の比例代表合計投票者数は約5800万人で、1人が当選するには約100万票、得票率2%は約120万票がラインだった。共同通信による選挙序盤の情勢では、れいわは1議席獲得の可能性があるが、山本氏自身が当選するためのハードルは高い。異例ずくめの戦略が吉と出るか凶と出るか。有権者の判断は投票日まで見えない。

7/7(日) 14:10配信
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190707-00000148-sph-soci

★1:2019/07/07(日) 19:26:56.95
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