韓国事情に詳しい但馬オサム氏は「今回の『癒やし財団』の一方的な解散は、韓国の提示してきた、日本と韓国が基金を出し合って元徴用工のための財団を作るという落としどころが、意味のないものであることを彼ら自身が露呈させたことになります。
もし、今回も財団を作って元徴用工にお金を払ったとしても韓国の政権が変われば、またちゃぶ台返しをしてくることは目に見えています」と語る。

 日本政府は財団を勝手に解散させられたことで、文政権への不信感をより強めた。元徴用工問題と合わせ「日本と過去に交わした取り決めをほごにする政権の体質の表れだ」(首相官邸筋)として非難。
4日から発動した半導体の製造に必要な「フッ化水素」など3品目の対韓輸出規制について、対象品目の拡大に向けた検討も進める。

 但馬氏は「輸出規制措置で韓国は悲鳴を上げています。経済低迷が止まらない韓国にとって、半導体製造輸出は最後のトリデといってもよく、完全なとどめの一撃となりました。
あくまで、これまでの優遇措置をやめただけであり、“制裁”ではないのですが、それでもこれだけの効果があったわけです」と言う。

 今回の輸出規制の3品目は、いずれも韓国を経由して北朝鮮、果てはイランに流れているのではないか?との噂があるものだ。

「規制を韓国最高裁のいわゆる徴用工判決に対する報復とするのはあくまで“きっかけ”にすぎず、むしろ本丸は軍事転用物資の横流しを止めることにあったと思います。
おそらく、韓国側が国際司法裁判所への提訴を無視することを前提に、かなり前からアメリカと念入りに協議した結果でしょう」と但馬氏。

 輸出規制発動は、世界第4位の半導体メーカーの米マイクロン・テクノロジー社の広島工場の拡充工事完成(6月11日)を待っていたかのようなタイミングだった。

「一部マスコミは、韓国に輸出規制すれば、いずれ日本のメーカーも返り血を浴びることになると警告していますが、それに対する答えがこれです。
サムスン電子に代わるフッ化水素の新しいお得意様は、しっかりと用意されていたわけです」(同)

 韓国経済のかなめであるサムスン電子、SKハイニックス、LGディスプレイなどがダメージを受けることになるだろう。日米は韓国をギリギリの崖っ縁まで追い込むつもりのようだ。

 但馬氏は「もしかして、トランプ大統領の腹では、このまま韓国の経済を破綻させて南北の格差をなくし、そのまま北主導の統一を狙っているのかもしれません。トランプが北朝鮮の短距離弾道ミサイルの保有を認めたのは、それを意味しています。
その上で『日米安保は不公平だ』の発言は、在韓米軍が韓国から撤退し、防衛ラインが対馬海峡まで下りてくることを暗示しているわけです。
安保破棄だ、とこれまた一部マスコミは騒いでいるようですが、憲法改正という悲願をもつ安倍晋三首相へのトランプなりの激励ともとれなくはありません。これですべてはつながりました」と指摘している。

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