https://mainichi.jp/articles/20190710/k00/00m/040/092000c

首を絞め殺害後、川に遺棄か 福岡・粕屋の女性殺人事件
毎日新聞 2019年7月10日 11時53分(最終更新 7月10日 13時10分)

 福岡県粕屋町仲原(なかばる)の須恵川で8日に近くの会社員、村尾照子さん(38)の遺体が見つかった殺人・死体遺棄事件で、福岡県警による司法解剖の結果、窒息死だった村尾さんの首の骨が折れており、肺には川の水が入っていなかったことが捜査関係者への取材で判明した。県警粕屋署捜査本部は何者かが強い殺意を持って首を絞めて殺害した後、川に遺棄したとみて調べている。

 捜査関係者によると、村尾さんの首にはロープやひもなどによる目立った痕がなかったことから、何者かが手や腕で首を絞めた可能性がある。

 捜査本部によると、村尾さんは8日午前11時半ごろ、川の中央付近で着衣のまま、うつぶせで浮かんでいるのを親族が見つけた。遺体の状況などから6日夜から7日にかけて殺害されたとみられる。

 捜査関係者によると、村尾さんは6日、近くの店で夫と一緒に自転車を買った後、夫と別れた。午後9時半過ぎ、先に帰宅した夫に「今から帰る」と電話したきり連絡が取れなくなったため7日午前3時ごろ、夫が粕屋署に電話で相談し、県警が行方を捜していた。

 須恵川を挟んで自宅と約900メートル離れた遺体発見現場近くの川岸では、村尾さんが購入したばかりとみられる自転車が見つかっており、村尾さんは自転車で帰宅中に何者かに襲われたとみられる。

 村尾さんは福岡市内の大手生命保険会社に勤務しており、同社によると、外回り営業をしていた。捜査本部は村尾さんの周辺でトラブルがなかったか慎重に調べている。【柿崎誠、浅野孝仁】

遺体発見現場近くで見つかった自転車。村尾さんはこの自転車で帰宅中に襲われたとみられる=福岡県粕屋町仲原で2019年7月8日午後3時53分、浅野孝仁撮影
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