つまようじ12万本で尼崎城を表現 市尼高の生徒ら制作

 市立尼崎高校(兵庫県尼崎市上ノ島町1)の1年生が、11、12日に同校で開かれる文化祭に向け、つまようじ12万本を使った尼崎城の巨大壁画を制作した。着色されたつまようじを組み合わせた縦約3メートル、横約4メートルのモザイクアート。校舎内に飾られ、12日は保護者のほか、近隣住民らもみられる。(小谷千穂)

 普通科の1クラス40人が緻密な作業に取り組んだ。5月に分かった同校の体罰問題で「市尼」の名前が取り上げられる中、6月中旬の話し合いで「一人一人が個性を出して、もう一度市尼を盛り上げたい」との意見が出た。

 巨大壁画のテーマは「百花繚乱 市尼」で、今年3月に再建されたばかりの尼崎城を作品の主役とし、背景は燃え上がるイメージとして赤色を選んだという。

 発泡スチロールの板に、8色に色付けしたつまようじ12万本を組み合わせ、城を表現した。校舎入り口のエントランスホールに飾られる。作業中、1人で3千本ずつのつまようじを刺すため、「近くで見ていて『何を作ってるんだろう』と気が遠くなり、大変だった」と文化委員の北村温さん(16)。遠くから見ると赤く見える背景も、赤や緑、黄色を決められた順番通りに1本ずつ刺していく必要があり、5日間で計12時間、全員が黙々と取り組んだという。

 北村さんは「できあがった時の達成感はすごかった。見てもらう人に感動してほしい」と満足げ。同じく文化委員の大国拓人さん(16)も「これ以上は作れないぐらいやった。これから頑張っている姿を見てほしい」と話した。

 文化祭2日目の12日は午前9時〜午後2時に、保護者や住民も学校に入ることができる。

市立尼崎高校の生徒らがつまようじ12万本で作った尼崎城の壁画=尼崎市上ノ島町1
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https://www.kobe-np.co.jp/news/hanshin/201907/0012503834.shtml
2019/7/11 05:30  神戸新聞NEXT