捜査関係者によると、男の住所は埼玉県さいたま市。京都アニメーションは2000年代にテレビアニメ「涼宮ハルヒの憂鬱」「けいおん!」など大ヒット作品を次々と手掛け、アニメファンの間では「京アニ」の愛称で有名。男は当初からスタジオを狙った可能性がある。本社で働いたことはないが、関連会社で勤務していたとの情報もある。

 同社の八田英明社長によると、数年前から「死ね」と記されたメールなど殺害予告や脅迫が相次いでおり、警察に被害届を出していた。府警は男との関係を調べる。

 ▼臨床心理士・矢幡洋氏 確保された男が叫んでいた「パクリやがって!」という言葉が「作品やアイデアを盗まれた」という意味なら、この人物がなんらかの創作活動めいたものをしていて、それを盗まれたと主張しているのか。ただ、それも思い込みや妄想といった病理性の疑いもある。いきなり“恨み=殺す”という手段に出るところに、攻撃性、極端な破壊行動、自分をコントロールできない衝動を感じる。

 ▽京都アニメーション 1981年創業。従業員約160人。“京アニ”の愛称で知られ、数々の人気作品を生み出してきた。京都府宇治市に本社を置き、同市と京都市にスタジオを構える。若者の日常生活のリアルな描写や、実写のような美しい背景が持ち味。「聖地巡礼」も話題に。他の作品にアニメ「響け!ユーフォニアム」「たまこまーけっと」「映画 聲の形」など。アニメーション監督の石原立也監督、山田尚子監督らが所属。

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